樹木葬の種類を解説|自然に還る供養と埋葬方法の違い

樹木葬の種類を解説|自然に還る供養と埋葬方法の違い

お墓の選び方が多様化するなか、自然に囲まれた雰囲気や継承負担の軽さから樹木葬を検討する方が増えています。

ただ、実際に調べてみると「里山型」「公園型」「個別型」「合祀型」とさまざまな呼び方が出てきて、何がどう違うのか戸惑う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、樹木葬の種類を「場所や景観」と「埋葬方法」の2つの軸で整理しながら、それぞれの特徴や向いている人、選ぶときに確認したいポイントまでお伝えします。

樹木葬とはどんなお墓か

樹木葬について、何となくイメージはあるけれど詳しくは知らない、という方は少なくありません。

まずは基本的な考え方や近年選ばれている背景を押さえたうえで、誤解しやすいポイントも確認しておきましょう。

墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする供養

樹木葬とは、樹木や草花を墓標として故人を供養するお墓です。従来の一般墓が大きな石塔を中心に家単位で承継していくのに対し、樹木葬は植栽や景観を活かした空間のなかで埋葬を行うため、見た目の印象もずいぶん違います。

春には花が咲き、夏に緑が濃くなり、秋冬には景色が移ろっていく。そうした季節の流れとともに故人を偲べる点は、従来のお墓にはない魅力でしょう。

ただし、樹木葬だから石をまったく使わないわけではありません。シンボルツリーの周りに個別のプレートを設けたり、小型の墓石を配したりするタイプもあり、樹木や草花と石を組み合わせて墓標としている霊園もあります。

さらに、樹木葬イコール「大きな木の下に一人で眠る」とも限りません。広い山林に自然のまま埋葬されるタイプもあれば、霊園の一角に花壇やシンボルツリーを配した庭園型・公園型もあります。樹木葬は「自然を感じる景観を大切にしながら、墓標のかたちや埋葬方法が多様化したお墓の総称」と捉えると、実態に近い理解ができるはずです。

樹木葬が選ばれる背景にある継承問題と価値観の変化

樹木葬がこれほど広がった背景には、家族のかたちと承継の前提が変わってきたという社会的な流れがあります。

株式会社鎌倉新書が2026年に公表した「第17回 お墓の消費者全国実態調査」によると、購入したお墓のうち樹木葬の割合は47.4%。一般墓(15.2%)や納骨堂(15.5%)を大きく上回り、主流の選択肢として定着しています。

少子化や核家族化、都市部への人口移動が進み、「自分の死後に誰が管理するのか」を見通しにくい家庭が増えました。承継を前提としない樹木葬は、現代の暮らしに寄り添える供養のかたちとして多くの方に選ばれているのです。

一方で、近年は「子どもに負担をかけたくない」といった継承の悩みだけでなく、「自然のなかで眠りたい」「ペットと一緒に過ごしたい」といった前向きな理由で樹木葬を選ぶ方も増えています。樹木葬は妥協の選択肢ではなく、自分らしさを反映する積極的な選択肢にもなりつつあります。

樹木葬は法律で認められた墓地で行う埋葬である

樹木葬という言葉から、「自宅の庭木の下に遺骨を埋めるのも樹木葬なのでは」とイメージする方もいます。しかし日本で遺骨を埋葬するには、「墓地、埋葬等に関する法律」に基づくルールが定められています。

厚生労働省の資料によれば、焼骨の埋蔵は墓地以外の区域では行えず、埋葬・火葬・改葬には市町村長の許可が必要です。つまり樹木葬は、好きな場所に自由に遺骨を埋めるものではなく、正式に許可を受けた墓地で行う供養だということになります。

自然志向の雰囲気を持ちながらも、管理主体が明確で法律に則った埋葬施設である。この前提を押さえておくと、運営体制や永代供養の内容を確認することの意味も見えてきます。

樹木葬の分類とその種類

樹木葬の種類がわかりにくく感じるのは、異なる分類軸がひとまとめに語られてしまうからです。

樹木葬は「どんな場所にあるか」「遺骨をどう納めるか」という見た目の違いに加え、規模感や宗教面の条件にも差があります。ここから順に見ていきます。

場所や景観で分かれる里山型・公園型・庭園型の違い

樹木葬を調べ始めて最初に出会うのが、立地や景観による3つの分類です。同じ樹木葬でも、どのような環境に設けられているかによって雰囲気やお参りのしやすさは大きく変わります。

ここでは代表的な3タイプを順に見ていきましょう。

里山型

里山型は、山林や雑木林など自然環境を活かした樹木葬です。人の手を最小限にとどめ、もとの地形や植生を大切にする形が多く、「自然に還る」という樹木葬本来のイメージにもっとも近いタイプといえます。

自然志向が強い方には魅力的ですが、郊外に立地することが多いため、アクセスやお参りのしやすさは事前に確認しておきたいところです。

公園型

公園型は、整備された霊園の一角に樹木葬区画が設けられているタイプで、現在もっとも一般的な形の一つです。通路や駐車場、休憩スペースが整い、家族がお参りしやすい点が魅力になります。

自然らしさと利便性のバランスを求める方に向いています。

庭園型

庭園型は、ガーデン型とも呼ばれ、花や植栽のデザイン性を重視した明るい雰囲気の樹木葬です。「お墓らしさ」が強すぎず、華やかな景観のなかで故人を偲びたい方に選ばれています。

都市近郊にも設置しやすく、夫婦墓や家族区画との相性も良好です。

3つに優劣はなく、何を大切にしたいかで向き不向きが変わります。

種類特徴向いている人
里山型山林や自然環境を活かす自然に還る感覚を重視したい方
公園型整備された霊園に設置アクセスや管理の安心感を求める方
庭園型花や植栽のデザイン性重視明るく華やかな景観を好む方

埋葬方法で分かれる個別型・集合型・合祀型の違い

景観以上に実務的に重要なのが、遺骨をどう納めるかという埋葬方法の違いです。費用や個別性が大きく変わるうえ、後から取り返しがつかない判断にもつながるため、違いをきちんと押さえておきたい部分です。

ここでも代表的な3タイプを順に見ていきます。

個別型

個別型は、個別の区画や専用スペースに遺骨を納めるタイプです。プレートや小型の墓碑が設置できる場合もあり、夫婦や家族単位で利用できるプランもあります。

他の方の遺骨と混ざらず、一般墓に近い安心感を持ちやすいのが特徴です。費用は樹木葬のなかでは比較的高めになる傾向があります。

集合型

集合型は、複数の骨壺や納骨スペースが一定の区分けのなかでまとめて配置されるタイプで、個別型と合祀型の中間に位置づけられます。

費用と個別性のバランスがよく、合祀には抵抗があるが一般墓ほどの区画は求めない、という方に選ばれる傾向があります。

合祀型

合祀型は、他の方の遺骨と一緒に埋葬される形式です。費用を抑えやすく、継承者を必要としない永代供養として選ばれやすいタイプです。

一方で、いったん合祀されると遺骨を個別に取り出せないのが一般的です。後から「やはり個別に供養したかった」と思っても戻すことができないため、家族とよく話し合って決めたい形式になります。

種類特徴向いている人
個別型他の方と混ざらない個別スペース個別性や家族単位の区画を重視したい方
集合型区分けされたなかでまとめて納骨費用と個別性のバランスを求める方
合祀型他の方と一緒に埋葬費用を抑えつつ継承負担を避けたい方

さらに見落としがちなのが、合祀のタイミングです。個別型と書かれていても、13回忌や33回忌などの節目で合祀に移行する契約になっているケースがあります。「最初から合祀なのか」「一定期間が経ってから合祀されるのか」「契約上は個別が続くのか」。この点は、パンフレットの分類名だけではわからないので、契約前に必ず確認しておきましょう。

名前を覚えることよりも、遺骨がいつどのように扱われるかを把握することが、後悔を防ぐ一番のポイントです。

同じ「樹木葬」でも規模や運営形態で中身は大きく違う

見落とされがちですが、同じ分類名でも規模や運営実態はかなり異なります。

広大な敷地を整備した本格的な霊園もあれば、既存墓地の一角にコンパクトな花壇区画を設けたタイプもあります。写真や文章では「自然に囲まれた」「花に包まれる」と表現されていても、実際に足を運んでみると想像よりこぢんまりしていた、隣接区画との距離が近かった、植栽が思ったほど多くなかった、ということは珍しくありません。

運営形態の違いも無視できません。寺院が管理する墓地、民間霊園、石材店が関わる整備型の霊園では、管理の丁寧さやアフターサービス、法要のあり方、費用体系が変わってきます。樹木葬は景観商品であると同時に、長期にわたる供養サービスでもあります。「誰がどんな方針で運営しているか」は、長く付き合ううえでの本質的な比較項目です。

名称だけで判断せず、広さや植栽の量、通路の歩きやすさ、管理状態、運営主体まで現地で確かめる姿勢が大切になります。

檀家になる必要があるかなど宗教面の条件も要チェック

樹木葬は「宗旨宗派不問」と紹介されることが多く、実際に民間霊園や永代供養型では過去の宗教を問わないケースが多く見られます。

ただ、樹木葬だから必ず宗教条件が緩い、とは限りません。寺院墓地の樹木葬では檀家になることが条件だったり、法要参加や護持会費に関するルールがあったりする場合もあります。申込時は不問でも、納骨法要や供養の進め方に宗教色が出ることもあります。

特に気をつけたいのが、価格表には含まれない実質的な負担です。年会費や護持費、法要時の参加、寄付の慣行などは、見積書だけでは見えてきません。契約前には次のような点を確認しておくと安心です。

  • 檀家になる必要があるか
  • 宗教・宗派の制限はあるか
  • 年会費や護持費の有無
  • 法要参加が前提になっているか
  • 管理主体は寺院か民間か

宗教色があること自体が悪いわけではありません。大切なのは、自分たちの考え方に合っているかを知らないまま契約しないことです。

自分に合う樹木葬の選び方と見学のすすめ

種類の違いが見えてきたら、次は「自分や家族にとってどの樹木葬が合うか」を考える段階です。

優先したい条件や費用、家族構成といった判断材料を整理しながら、見学で確認したいポイントまで押さえていきましょう。

何を優先したいかを整理してから比較する

樹木葬選びで迷ったときは、分類名を覚えるより、自分たちが何を優先したいかを先に言葉にすることが大切です。

優先の軸はたとえば以下のようなものが考えられます。

  • 自然らしさを大切にしたい
  • 家族がお参りしやすい立地がよい
  • 遺骨が他人と混ざらないことが重要
  • 費用を抑えたい
  • 家族やペットと一緒に入りたい
  • 将来的な管理の手間を減らしたい

ここで役立つのが、「絶対に外せない条件」と「できればかなえたい条件」を分けて考えることです。曖昧なまま見学に出かけると現地の雰囲気や担当者の印象に流されやすく、帰ってから冷静な比較がしづらくなります。

家族で検討する場合は、本人の理想と家族の事情が異なることもよくあります。本人は自然らしさを求めていても、家族は行きやすさや管理のわかりやすさを大切にしたい、というケースです。本人の想いと家族の現実の両方を擦り合わせたうえで比較していくと、後悔の少ない選択につながります。

費用の内訳と管理費の有無を確認する

樹木葬は一般墓より費用を抑えやすいと言われますが、表示価格がそのまま総額になるとは限りません。

初期費用のほかに、次のような費用がかかることがあります。

  • 区画使用料
  • 永代供養料
  • 納骨料
  • 彫刻料・プレート代
  • 年間管理費
  • 法要費

特に年間管理費は、長期的に見れば支払総額を左右する項目です。年額5千円でも20年続けば10万円、30年なら15万円の差になります。管理費不要のプランには、その代わりに区画条件や個別性の違いがある場合もあるので、「価格に何が含まれ、将来どこまで費用がかかるのか」という視点で比べたいところです。

あわせて「その価格で何人まで利用できるか」も確認しておきましょう。1人用、2人用、家族用では、同じ樹木葬でも意味合いがまったく変わってきます。

家族やペットと一緒に眠れるかを確認する

夫婦で入りたい、家族で一緒に眠りたい、ペットも含めて考えたい。そうした希望を持つ方は少なくありません。

合祀型や共同型は1人単位の利用が前提になりやすい一方、個別型や家族墓では2人用、4人用、人数制限なしといった複数名に対応するプランが用意されていることがあります。今は1人で検討していても、将来的に配偶者や家族を追加できるか、人数の上限はどうかまで見ておくと安心です。

ペット共葬についても、対応の可否は霊園によって差があります。「可能」と書かれていても、人と同じ区画で眠れるのか別区画なのか、納骨の順番に制約はないか、といった細部まで事業者ごとに条件が異なります。大切な存在と一緒に眠れるかどうかは、費用や形式だけでは割り切れない感情の伴う項目です。後から「その条件は対応外だった」と気づくことのないよう、早めに確認しておきたいポイントです。

宮城・仙台で樹木葬を見学するならメモワール石材

ここまで見てきたとおり、樹木葬は景観・埋葬方法・規模・宗教条件といった複数の要素が絡み合うため、記事や写真だけで完全に判断するのは難しい供養です。最後は実際の霊園を訪ねて、自分の目で確かめる工程が欠かせません。

宮城・仙台エリアで樹木葬を検討する方にとって、候補のひとつとなるのがメモワール石材です。仙台葛岡、秋保、松島、石巻上品、白石と、宮城県内に5か所の樹木葬霊園を展開しています。

いずれも永代供養付きで、宗旨宗派は問わず、檀家になる必要もありません。ペットと一緒に眠れるプランや、改葬・墓じまいの相談にも対応しています。すべての霊園に駐車場が備わっており、足の不自由な方やご高齢の家族もお参りしやすい環境が整えられています。

樹木葬は長く付き合っていくお墓だからこそ、パンフレットや写真だけでなく、現地の空気や動線、管理の様子まで確かめて選びたいもの。見学も資料請求も無料で受け付けているので、気になる点は遠慮なく相談してみてください。

まとめ|自分と家族にとって納得できる樹木葬の種類を選ぶために

樹木葬の種類は、場所や景観による違いと埋葬方法による違いという2つの軸で整理すると、全体像が見えてきます。そこに規模感や宗教条件といったソフト面の違いも重なり、同じ名称でも中身はさまざまです。

大切なのは分類の名前を覚えることよりも、自分と家族が何を重視するかを明確にしたうえで、実際の霊園を見て確かめることではないでしょうか。自然らしさ、費用、個別性、家族やペットとの同葬、管理の手間。優先順位が整理できていれば、見学のときにも迷わずに判断しやすくなります。

宮城・仙台エリアで樹木葬を検討している方は、資料請求見学予約から、メモワール石材へお気軽にご相談ください。複数の霊園とプランを比較しながら、自分と家族にとって納得できる供養のかたちを見つけるお手伝いができます。