遺骨の移動方法とは?注意点や墓じまいの流れもあわせて解説

遺骨の移動方法とは?注意点や墓じまいの流れもあわせて解説

遠方で葬儀を行った場合や墓じまいで別の供養先へ移す場合など、遺骨の移動が必要になることがあります。自分で運んでよいのか、郵送できるのか、手続きは必要なのかと戸惑う方も多いでしょう。本記事では、遺骨の移動方法や注意点、必要な書類、墓じまいで遺骨を移す流れを解説します。安心して手続きを進めるための参考にしてください。

遺骨の移動方法

遺骨を運ぶ遺族

遺骨の移動方法には、主に①自分で運ぶ、②郵送する、③業者に依頼するの3つがあります。それぞれの特徴を確認し、状況に合った方法を選びましょう。

自分で運ぶ

遺骨を運ぶこと自体に、許可証や特別な手続きは必要ありません。火葬後に自宅や納骨先へ運ぶ場合はもちろん、墓じまいや改葬で別の供養先へ移す場合も自分で運べます。移動には自家用車やタクシーのほか、バスや電車といった公共交通機関、遠方であれば飛行機を利用することも可能です。

郵送する

遠方への移動では、郵送する方法もあります。遺骨は日本郵便のゆうパックで送ることが可能です。自分で長距離を移動するのが難しい場合や、納骨先へ直接届ける必要がある場合に検討されます。

業者に依頼する

遺骨の移動は、石材店や墓じまい代行業者などに依頼する方法もあります。特に、遠方のお墓を整理する場合や複数の遺骨を移動する場合、高齢などの理由で自分たちだけで対応するのが難しい場合に適しています。

業者によっては、遺骨の取り出しから移動までまとめて任せられることもあります。墓じまいを伴う場合は、墓石の撤去や改葬先の相談とあわせて進められるため、手続きや日程調整の負担を軽減しやすい点もメリットです。

自分で遺骨を運ぶときの注意点

ハンドルを握る男性の手元

自分で遺骨を運ぶ際は、骨壺が倒れないように安定させましょう。また、公共交通機関で移動する場合は、風呂敷や専用バッグなどで目立たない形で包んでおきます。

自家用車・タクシーで運ぶ場合

自家用車やタクシーで運ぶ際は、喪主や親族が骨壺を収めた骨箱を膝の上に置き安定させます。骨箱を持つ人がいない場合は、座席に安置してシートベルトなどで固定し、急ブレーキや急カーブで倒れないよう注意しましょう。タクシーを利用する際は、乗車前に遺骨を運ぶ旨を運転手に伝えておくと安心です。

バス・電車で運ぶ場合

バスや電車で運ぶ際は、風呂敷や専用バッグなどで包み、他の乗客への配慮を心がけましょう。混雑した時間帯を避け、骨壺が倒れないように膝の上や足元で安定させて持ちます。新幹線や長距離列車を利用する際も、同様に配慮してください。

飛行機・船で運ぶ場合

多くの航空会社では、国内線の機内に遺骨を手荷物として持ち込むことが可能です。ただし、取り扱い方法や条件は航空会社によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。また、保安検査で確認が必要になる場合もあります。安全上の都合で手荷物として扱われることが多いため、係員の指示に従って運びましょう。

船を利用する場合も、事前に運航会社へ確認しておくと安心です。

遺骨を郵送する方法と注意点

郵便局の看板

遺骨を遠方に移動させる場合は、郵送を利用する方法もあります。ここでは、遺骨を送る基本的な方法と、事前に確認しておきたい点を解説します。

遺骨はゆうパックで送る

遺骨を送れるのは、現在のところ日本郵便のゆうパックに限られています。クロネコヤマトや佐川急便などの宅配業者では、遺骨の取り扱いを行っていません。国内で遺骨を送る場合は、郵便局の窓口に持ち込むか、集荷を依頼して送ると安心です。ゆうパックには配達状況の追跡サービスがあるため、送り先に届くまでの流れを確認できます。

海外に送る場合は、日本郵便の国際郵便を利用します。ただし、相手国によって受け入れ条件が異なるため、事前の確認が必要です。

骨壺の梱包方法

遺骨を郵送する際は、骨壺が破損しないよう丁寧に梱包しましょう。以下の手順で梱包します。

  1. 骨壺内に水がたまっていないかを確認し、ふたをガムテープでしっかり固定する
  2. 骨壺をビニール袋に入れ、骨箱に収める
  3. 骨箱の四隅に緩衝材を詰め、骨壺が動かないようにする
  4. 骨箱を段ボールに入れ、周囲にも緩衝材を詰めて固定する

段ボールの底には、タオルなど吸水性のあるものを敷いておくと安心です。
梱包に不安がある場合は、骨壺・緩衝材・送り状などがセットになった専用の送骨キットも市販されています。送骨キットにはさまざまなサイズがあるため、骨壺の大きさに合うものを選びましょう。

必要書類を同封する場合の注意点

納骨先へ遺骨を郵送する場合、必要書類を同封することがあります。新たに納骨する場合は埋葬許可証、別の墓地や納骨堂から移す場合は改葬許可証が求められるケースがあります。ただし、必要な書類は受け入れ先や手続きの内容によって異なるため、発送前に寺院や霊園へ確認しておきましょう。

原本を同封する場合は、事前にコピーを取って控えを残しておくと安心です。書類は封筒やクリアファイルに入れ、水濡れや折れを防いで同封しましょう。郵送方法に不安がある場合は、郵便局の窓口で相談できます。

送骨とは|郵送から納骨まで依頼する方法

送骨とは、遺骨を寺院や霊園などへ送り、納骨や供養をしてもらうサービスのことです。遠方に住んでいて現地へ行くのが難しい場合や、納骨先がすでに決まっている場合に選ばれています。取り扱っている寺院・霊園は限られるため、希望する場合は事前に受け入れ可否を確認しましょう。

遺骨の移動に必要な書類と手続き

お墓に手を合わせる人

遺骨を運ぶ行為そのものに許可証は必要ありません。ただし、遺骨を新しい場所へ納骨する場合や、墓地・納骨堂から別の場所へ移す場合は、所定の書類が必要になります。ここでは、納骨や改葬に関係する主な書類を確認しておきましょう。

納骨する場合は埋葬許可証が必要

火葬後の遺骨を墓地や納骨堂などへ納骨する場合は、埋葬許可証が必要です。埋葬許可証は、死亡届の提出後に交付される火葬許可証に、火葬場が火葬済みであることを証明する印を押した書類です。火葬が済んだことを示す大切な書類なので、紛失しないよう骨壺や骨箱と一緒に保管しておきましょう。

別の墓地・納骨堂へ移す場合は改葬許可証が必要

すでに墓地や納骨堂に納められている遺骨を、他の墓地や納骨堂へ移す場合は、改葬許可証が必要です。改葬許可証は、現在、納骨している地域の市区町村に申請します。申請には、現在の墓地管理者の証明や、新しい受け入れ先の情報が必要になることがあります。自治体によって必要書類や手続きの流れが異なるため、納骨している地域の市区町村役場に確認しておきましょう。

墓じまいで遺骨を移動するときの流れ

仏壇に置かれた過去帳と仏具

墓じまいで遺骨を移動する場合は、今あるお墓を撤去するだけではなく、親族と相談し、改葬先の決定や行政手続き、供養先への納骨まで順を追って進める必要があります。手続きや日程調整をスムーズに進めるため、あらかじめ流れを把握しておきましょう。

親族で相談する

墓じまいを進める前に、まずは親族で話し合いましょう。お墓は家族や親族の気持ちにも関わります。喪主や墓の管理者だけで判断すると、あとから意見の食い違いが生じることがあります。なぜ墓じまいを考えているのか、今後どのように供養していきたいのかを共有しておくことが大切です。

改葬先を決める

墓じまいで取り出した遺骨は、新しい供養先へ移す必要があります。改葬先には、一般墓、納骨堂、樹木葬、永代供養墓などがあります。費用や管理のしやすさ、家族が通いやすい場所かどうかを考えながら選びましょう。改葬許可証の申請時に受け入れ先の情報が必要になることもあるため、先に改葬先を決めておくと手続きが進めやすくなります。

改葬許可証を取得する

別の墓地や納骨堂へ遺骨を移す場合は、現在のお墓がある市区町村で改葬許可証を取得します。申請には、現在の墓地管理者による証明や、新しい納骨先の受け入れに関する書類が必要になることがあります。必要書類は自治体によって異なるため、事前に窓口へ確認しておきましょう。

閉眼供養を行う

墓石を撤去する前に、僧侶に依頼して閉眼供養を行うことがあります。閉眼供養は、お墓に宿るとされる魂を抜くための供養です。宗派や地域、寺院の考え方によって対応が異なるため、現在のお墓を管理している寺院や霊園に確認しておきましょう。

遺骨を取り出す

閉眼供養が終わったら、墓石の撤去前に遺骨を取り出します。遺骨の取り出しは、石材店や墓じまい業者が対応することが一般的です。複数の遺骨が納められている場合は、誰の遺骨か分かるように確認しながら進めます。骨壺にひびや破損がある場合は、石材店や業者に相談しましょう。

遺骨を新しい供養先へ移す

取り出した遺骨は、新しい供養先へ移します。自分で運ぶほか、郵送や業者への依頼も可能です。遠方への移動や複数の遺骨を扱う場合は、無理に自分たちだけで対応せず、業者に相談する方法もあります。移動中は骨壺が倒れないようにし、必要書類を忘れないようにしてください。

納骨する

改葬先へ遺骨を移したら、納骨を行います。納骨時には改葬許可証などの書類の提出を求められます。必要な持ち物や当日の流れは寺院や霊園によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。納骨後の管理方法や供養の内容についても、あわせて確認します。

開眼供養を行う

新しいお墓や納骨先に遺骨を納めたあと、必要に応じて開眼供養を行います。開眼供養は、新しい供養先に魂を迎えるための儀式です。ただし、施設や宗派によって対応は異なります。事前に受け入れ先に確認しておきましょう。

遺骨の移動でよくあるトラブル

遺骨の移動では、書類の不備や親族間の意見の違い、寺院との関係などで手続きが止まってしまうことがあります。最後に、遺骨の移動で起こりやすいトラブルを紹介します。

必要書類に不備がある

納骨や改葬では、埋葬許可証や改葬許可証などの書類が必要です。書類が不足していたり、記載内容に誤りがあったりすると、納骨先で受け入れてもらえない場合があります。書類の種類や記載内容は自治体や受け入れ先によって異なるため、申請前に窓口で確認しておくことが大切です。原本が必要な場合は事前にコピーを取り、発送や持参の直前に入れ忘れがないかを確認しましょう。

親族間で意見がまとまらない

墓じまいや改葬は、家族や親族の間で意見が分かれやすい問題です。「先祖代々のお墓を手放したくない」「費用の負担をどうするか」など、気持ちの面で折り合いがつきにくい場合もあります。早い段階から関係者全員で話し合い、進め方や改葬先について理解を得ながら進めることが大切です。

寺院との関係で離檀がスムーズに進まない

寺院墓地にお墓がある場合、墓じまいに際して離檀が必要になることがあります。離檀に関して寺院への伝え方や進め方によっては、離檀料や今後の供養をめぐって話し合いが長引く場合もあります。

離檀を申し出る際は、これまで供養していただいたことへの感謝を伝えながら、丁寧に話し合いを進めることが大切です。話し合いが難しい場合は、石材店や行政の相談窓口など、第三者に相談することも選択肢のひとつです。

移動先が決まっていない

遺骨を取り出しても、移動先が決まっていなければ納骨できません。改葬許可証の申請では、新しい受け入れ先の情報が必要になることがあります。その場合、移動先が未定のままでは手続きを進められません。改葬先の選定には時間がかかることもあるため、墓じまいを進める前に候補を比較し、移動先のめどを立てておきましょう。

移動先の選び方や費用については、墓じまい代行業者に相談すると具体的なアドバイスを得やすくなります。

遺骨の移動は方法と手続きを確認して進めましょう

骨壺を移動する女性

遺骨の移動方法には、自分で運ぶ、郵送する、業者に依頼する方法があります。ただ遺骨を運ぶこと自体に許可証は必要ありませんが、新たに納骨する場合は埋葬許可証、墓地や納骨堂から別の場所へ移す場合は改葬許可証が必要です。

墓じまいでは、墓石の撤去だけでなく、取り出した遺骨をどこへ移すのかも考えておく必要があります。親族との話し合いや改葬先の選定、必要書類の準備を早めに進めておくと、手続きの負担を軽減しやすくなります。

メモワールでは、墓じまいのご相談から、樹木葬・室内納骨堂・墓石プランのご案内まで一貫して承っています。墓じまい代行では、オプションとして遺骨の移動もご相談いただけます。宮城県周辺で墓じまいや改葬後の供養先にお悩みの方は、お気軽に無料の資料請求見学予約をご利用ください。